「フェアウェイとラフの違いは?」「グリーンに乗ったら何が変わる?」――ゴルフコースの各エリアの特徴を知らないと、コース上で適切な判断ができずスコアを大きく落とします。本記事ではティーグラウンド・フェアウェイ・ラフ・グリーン・バンカー・ハザードの6エリアの違いを完全解説し、各エリアでの打ち方・戦略・マナーまで網羅します。結論を先に言うと、エリアごとに「芝の長さ」「打てる範囲」「ペナルティ」が決まっており、これを把握すれば状況判断が圧倒的に楽になります。
ゴルフコースの全体構造
1ホールの基本構成
ティーグラウンドからグリーンまでの流れ:
“` ティーグラウンド → フェアウェイ → グリーン → カップ └ ラフ(両側) ┘ └ バンカー(随所) ┘ └ ハザード(随所) ┘ “`
詳しいコース構成はゴルフコースの構成とPar3/4/5の違いを参照。

① ティーグラウンド(ティーイングエリア)
定義
各ホールの第1打を打つ場所。コースで最も整った芝の状態。
芝の特徴
- 芝の長さ: 5〜10mm(最も短く整備)
- 芝の状態: 完全に平らに整備
- 形状: 長方形のエリア(2クラブレングス×幅広)
ティーマーカーの位置
| ティー名 | マーク色 | 距離(対バックティー) |
|---|---|---|
| バックティー | 青/黒 | 100% |
| レギュラーティー | 白(男性標準) | 90% |
| シニアティー | 緑 | 80% |
| レディースティー | 赤(女性標準) | 75% |
ティーアップのルール
- 左右のマーカーを結んだ線より後方
- クラブ2本分以内(2クラブレングス)
- 区域外でプレーすると2罰打
詳しいルールはゴルフのルール 初心者が知るべき20の基本を参照。
ティーグラウンドでの打ち方
- ドライバー: ティーアップ4cm前後(ボール上半分がヘッドから見える高さ)
- フェアウェイウッド・UT: ティーアップやや低め(地面より1cm浮かせる)
- アイアン: ティーアップなし or 極低
- Par3でアイアン: 短いティーで地面より5mm程度
詳しくはドライバーの打ち方 基本を参照。
② フェアウェイ
定義
ティーからグリーンまでの短く刈られた芝のエリア。最も打ちやすい場所。
芝の特徴
- 芝の長さ: 10〜15mm
- 芝の状態: 揃って刈り込まれている
- 幅: 30〜50yd前後(コースによる)
フェアウェイから打つ時のメリット
- ライ(ボールの状態)が良い
- クラブヘッドがスムーズに通る
- 打感がクリーン
- ターフが取りやすい
フェアウェイキープ率
100切りにはフェアウェイキープ率50%以上が目安。詳しくは100切りに必要な練習法 完全ガイドを参照。
③ ラフ
定義
フェアウェイの両側に広がる長い芝のエリア。
芝の特徴
- 芝の長さ:30〜50mm(深いラフは100mm超)
- 芝の状態: ぼうぼう、ボールが沈むことも
ラフから打つ時の難しさ
| ラフの深さ | 影響 |
|---|---|
| 薄いラフ(2-3cm) | フェアウェイとほぼ同じ |
| 中ラフ(3-5cm) | クラブヘッドが芝に絡む |
| 深いラフ(5cm超) | ボールが沈み、距離大幅減 |
ラフでの打ち方のコツ
- クラブを1番手大きく(深いラフはさらに大きく)
- フェースを開かない(芝が絡んでフェースが返らない)
- 強めに振り抜く(芝の抵抗を計算)
- 無理せず刻む(深いラフは脱出優先)
ラフから100ydを狙うショットの距離精度は、フェアウェイの70-80%程度に落ちることが多いです。
④ グリーン
定義
ホールカップがある最も短い芝のエリア。パッティング専用。
芝の特徴
- 芝の長さ:3〜5mm(最短)
- 芝の状態: 完全に平らで整備済み
- サイズ:400〜800平方メートル(20-30m四方)
グリーンの種類
| 種類 | 特徴 |
|---|---|
| ベント芝 | 細い芝、パットが速い |
| コーライ芝 | 太い芝、パットが遅め |
| 2グリーン | コースに2つのグリーン(夏季・冬季で使い分け) |
グリーン上のルールとマナー
- ボールマーカーで位置を記録
- ピッチマーク修復は必須
- 同伴者のラインを踏まない
- ピンは抜いても刺したままでもOK(2019年改訂)
詳しいパッティングはパッティングの基本を参照。
スティンプ値
グリーンの速さの指標。8.0〜12.0の範囲。
- 8.0以下: 遅め(コーライ)
- 9.0〜10.0: 標準
- 10.0〜12.0: 速め(プロトーナメント)
⑤ バンカー
定義
砂で満たされた窪み。コース上の戦略的なハザード。
バンカーの種類
| 種類 | 場所 | 用途 |
|---|---|---|
| フェアウェイバンカー | フェアウェイ周辺 | ティーショット狙い場所 |
| ガードバンカー | グリーン周り | 寄せワン阻止 |
| クロスバンカー | フェアウェイ横切る | 距離計算迷わせる |
バンカーから打つ時のコツ
- サンドウェッジ(SW)を使う
- フェースを開く
- 砂を叩いてボールを浮かせる(直接ボールを打たない)
- 強めに振り抜く
詳しいバンカーショットは別記事バンカーショットの基本で解説予定。
⑥ ハザード(ペナルティエリア)
定義
池・川・谷など、入ったら罰打を払って救済を受けるエリア。赤杭・黄杭で範囲が示されます。
ハザードの種類
| 種類 | 杭の色 | 救済 |
|---|---|---|
| 黄杭 | 黄色 | 1罰打+後方延長線上にドロップ |
| 赤杭 | 赤 | 1罰打+横方向救済も可 |
| OB(コース外) | 白 | 1罰打+元位置から打ち直し |
詳しいルールはOB/ペナルティ/ハザードの違いを参照。

各エリアでの判断フロー
コース上の標準的な思考プロセス
- ボールの位置を確認
- エリアの種類を判定(フェアウェイ/ラフ/バンカー等)
- ライ(ボールの状態)をチェック
- ピンまでの距離を計測
- 障害物・風を考慮
- クラブと打ち方を決める
エリア別のクラブ選択指針
| エリア | 状態 | 推奨対応 |
|---|---|---|
| ティー(Par3) | – | 距離合わせて選択 |
| フェアウェイ | 良 | 標準クラブ選択 |
| 薄いラフ | やや悪 | 1番手大きく |
| 深いラフ | 悪 | 脱出優先・SW |
| バンカー | 悪 | SW(サンドウェッジ) |
| グリーン上 | – | パター |
各エリアのマナー
ティーグラウンド
- 同伴者のショット中は静粛に
- 打順を守る(オナー優先)
- 打ち終わったら速やかに後ろに下がる
フェアウェイ
- ディボット跡は目土で修復
- カート道のみのコースもあるので注意
グリーン
- ピッチマーク修復必須
- 同伴者のラインを踏まない
- ホールアウト後は速やかに退去
バンカー
- 出る時にレーキで均す(出口側へ後退しながら)
- レーキは元の位置に戻す
詳しいマナーはゴルフのマナー 押さえるべき10カ条を参照。
エリア別 よくある質問
Q. グリーン外周の少し短い芝は何?
A. カラーまたはフリンジと呼ばれます。グリーンより少し長く、ラフより短い中間エリア。パターでも転がせるが、芝の抵抗が強くなる。
Q. フェアウェイの一部が赤い杭で囲まれているのは?
A. GUR(ground under repair = 修理地)またはペナルティエリア。GURは無罰救済、ペナルティエリアは1罰打。コースの注意書きで確認。
Q. ライが極端に悪い時はどう判断?
A. アンプレヤブル宣言(1罰打+救済3オプション)が現実的。詳しくはOB/ペナルティ/ハザードの違いを参照。
Q. エリアの境界は厳密?
A. 杭・線で示された境界が公式。ボールが完全にエリア内に入っている場合のみそのエリア扱い。一部でも外側にあれば外扱い。
Q. 雨でぬかるんでいる場所の救済は?
A. カジュアルウォーターとして無罰救済。ボール内で水が見える状態なら、最も近い水のない場所にドロップ。
Q. ペナルティエリアで打ってもいい?
A. 打てるなら打ってOK(無罰)。ただし足元・スイング軌道に水が入る場合は救済を選ぶ方が現実的。
Q. 各エリアの境界の杭が抜けていた場合は?
A. 想像線で判断。同伴者と相談してフェアな判断を。判断不能なら最寄りのコーススタッフへ。
まとめ:エリア別の特徴を覚えれば判断は早くなる
ゴルフコースの6エリアの本質:
- ティー: 第1打のみ、ティーアップ可
- フェアウェイ: 最も打ちやすい、戦略の主軸
- ラフ: 1番手大きく、クラブ重め
- グリーン: パター専用、マナー最重視
- バンカー: SW専用、レーキで均す
- ハザード: 1罰打で救済
各エリアの特徴を覚えれば、コース上の判断が圧倒的に早くなります。次回はバンカーショットの基本で、最難関の砂からの脱出を解説します。
ゴルフの公式ルール・最新情報は日本ゴルフ協会(JGA)公式サイトでも確認できます。
※コースによりエリア構成・芝質は異なります。詳細は各コース公式サイトでご確認ください。
